初めての出産1

5月5日。

その日はGWだったので、夜からだぃちゃんが私の実家に泊まりにきていました。

まだ予定日より日にちがあり、いたって普通の日でした。

朝ごはんを食べ、だぃちゃんが来る前に家族3人でお昼は珍しく丸亀製麺で外食して、

近くのホームセンターでまりおの身の回りの収納用品を買ったり、

母と夕食を作ったりしていました。


こどもの日のニュース番組を見ながらみんなで夕食を食べ、

菖蒲湯に入り、だぃちゃんは酔っ払って早い時間に私の隣の布団で寝てしまいました。

早い時間に寝てしまったためか、だぃちゃんは夜中に起きてしまい

仕事の用事を急に思い出したようで、朝一で帰らなくてはと夜中からずっと起きていました。

本当はすぐにでも会社に戻りたそうでした。

私はそんな様子を見て、寂しくなってしまい、

せめて朝までは一緒にいて欲しかったので、

だぃちゃんを再び眠らすためにマッサージしたりしていました。

でもなんとなく自分がうとうとしてしまい、夢を見ました。

夢の中で私は泣いていて、だぃちゃんが大丈夫大丈夫と励ましてハグをしてくれる夢でした。

10分くらいの夢だったと思います。

起きていただぃちゃんにこういう夢を見たんだ、と話していた時でした。

急にお股がじわ〜と温かくなりました。

急いで確認すると、ベッドがピンク色に濡れていました。

びっくりして立ち上がったらおまたからそのピンク色の液体がドンドン溢れてきてパンツもパジャマもビシャビシャで畳まで濡れていました。

おしっこではないと明らかに思いました。

夜中2時半でした。

だぃちゃんに破水したことを伝え、1階の母を呼んできてもらいました。

病院と陣痛タクシーにすぐ電話をかけ、

足の震えが止まらなかった私はだぃちゃんに抱きつき、泣いていました。

だぃちゃんは一生懸命、大丈夫大丈夫と励ましていました。

数十分前に見た夢は予知夢でした。

私は震えとパニックで何も出来ず、

母とだぃちゃんに病院に行く支度を頼み、すぐに来た陣痛タクシーに乗ってだぃちゃんと病院に向かいました。

タクシーの中で足をさすってもらっていたら、少しずつ落ちつき会話が出来るようになりました。


「まりおは空気読みすぎだね。

たまたま俺が泊まりに来た日に、、

あと数時間したら俺会社戻っていたよ。」


私は、私の帰って欲しくないという気持ちがもしかしたら、まりおに届いたのかなと心の中で思いました。